<デリヘル情報>デリヘルは合法で営業出来ますブログ:16年03月30日
あたしは、農家の三女として生まれた。
両親はさぞかし男の子を期待していたことだろう。
農家の嫁でありながら、男の子を産めなかった母。
あたしが、もし男だったなら、
母にはもう少し明るい人生があったかもしれない…
物心ついた頃から、あたしは祖母のそばにいた。
祖母はいつも母の悪口を言っていた。
幼い頃から聞かされていたので、あたしも母がきらいだった。
汚い、臭い、気がきかない…そういった言葉だった。
あたしが小学生の時、学校からの帰り道、
今にもあめが降り出しそうな午後だった。
遠くに人影が見えた時、嫌な予感がした。
だんだん近づいて来る…
やはり母だった。
「わあい、お母さんだ」
喜んでかけ寄り、かさを受け取る…
それが普通の子供の姿だろう。
「はい、かさ!」
あたしは、無言で母からかさを受け取った。
母は、姉貴たちのかさも用意していて
あたしとは反対の方向の学校へ向かっていった。
そのことがあたしにはせめてもの救いだった。
母と並んで歩いて帰るなど、ぜったいに嫌だったのだ。
「今の人、お母さん?」
友達が聞く。
「うん」
あたしは、それ以上何も言いたくなかった。
もんぺ姿の母を友達に見られたことが、
ずっしりと重くのしかかっていた。
母はいつももんぺをはいて、汚ない格好をしていた。
母はおしゃれな服など一枚も持っていなかった。
服を買うためのお金がないことも、
あたしは子供ながらに知っていた。
あたしが目覚めた時、母はすでにもんぺ姿である。
あたしが眠りにつく時、母はまだもんぺ姿である。
もしかしたら、寝る時も、
もんぺをはいているのではないかと疑ったこともある。
母のもんぺは、赤い模様があったが、
色あせて疲れているようだった。